大和自然農園は、岐阜県郡上市大和町で2023年から営農している農園です。
合計4,302㎡の農地で、果樹を中心に、野菜やこの土地に育つ野草などを生かした農業に取り組んでいます。
郡上市大和町は、四季の変化がはっきりした山間の地域です。
春には山菜や草木が芽吹き、夏には植物が勢いよく育ち、秋にはさまざまな実りを迎え、冬には雪に覆われます。
大和自然農園では、こうした季節の移り変わりに合わせながら、時間をかけて農園を育てています。
現在管理している農地は、それぞれ異なる経緯を持っています。
800㎡の田は、地域の方に水田として利用していただいています。
1,719㎡の区画は2025年まで水田として利用されていた土地で、現在は果樹や野菜を育てる畑へと転換を進めています。
その他の3区画は、10年以上耕作されていなかった農地です。
草を刈り、土地の状態を確かめ、果樹を植え、必要な場所には排水対策を行いながら、少しずつ農地として利用しています。
すべてを短期間で完成させるのではなく、土地の変化を見ながら、長い時間をかけて農園をつくっています。
大和自然農園では、農薬や化学肥料に頼らず、自然の働きを生かした農業に取り組んでいます。
草は単に取り除くものとは考えず、作物との競合や農地管理に支障がない範囲で残します。
植物の根が土に入り、枯れた草が土へ還り、土の中の生き物が活動する。
そうした自然の営みも、農地を育てる力の一つと考えています。
元水田など水はけに課題のある土地では、人の手が必要なところには手を入れます。
明渠による排水や盛土、セスバニアやエンバクなどの緑肥も取り入れ、それぞれの土地の状態に合わせて方法を考えています。
大和自然農園では、福岡正信氏の自然農法の考え方にも学んでいます。
ただし、特定の農法をそのまま再現することを目的としているわけではありません。
この土地で草や木、土、水、生き物の様子を観察しながら、
何をすべきか。
何をしなくてもよいのか。
を考えることを大切にしています。
人が自然を思い通りに変えるのではなく、自然の働きを生かしながら、必要なところに人が手を添える。
そんな農業を目指しています。
現在は、植えたばかりの若い果樹も多く、農園そのものが成長の途中にあります。
木が育ち、草が育ち、生き物が集まり、土地が少しずつ変化していく。
その過程も農業の一部として大切にしています。
また、収穫時期の異なる果樹や品種を組み合わせ、春の山菜や野草から、夏の果実、秋の実り、そして貯蔵して冬にいただく果実まで、季節とともにさまざまな恵みをいただける農園を目指しています。
効率や収穫量だけを追うのではなく、土地が少しずつ豊かになり、そこで育ったものを人がいただき、また自然へ還していく。
そんな循環のある農園を、これからも時間をかけて育てていきます。